着物の買取相場はいくら?種類別の価格一覧や高く売るコツ・おすすめ業者を解説

所有している着物を売る際、「買取相場はどのくらいなのだろう」「おすすめの業者が知りたい」と考える方もいるでしょう。

買取相場より安い価格で引き取られるよりも、できる限り高く売りたいと考える方は多いのではないでしょうか。

着物は種類による買取相場を知り、専門の買取店で査定する、和装小物とセットで売るなどのコツを実践すれば、相場より高く買取してもらえます。

本記事では着物の種類による買取相場や高額査定になりやすい着物の特徴、おすすめの買取業者などを解説します

着物を売ろうと考えている方や、できる限り高く買取してもらいたいと思う方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

着物の種類別の買取価格相場

種類買取相場
訪問着10,000円~30,000円
振袖10,000円~40,000円
留袖12,000円~20,000円
小紋2,000円~5,000円
付け下げ2,000円〜6,000円
色無地3,000円〜5,000円
1,000円~600,000円以上
羽織200円〜500円
浴衣500円~2,000円
喪服300円〜2,000円
長襦袢1,000円~5,000円
麻着物50,000円~100,000円
木綿着物300円~20,000円
ウール、ポリエステル着物1,000円〜1,700円
反物10,000円~30,000円

訪問着

訪問着の一般的な買取相場は、10,000円〜30,000円程度です。

ただしフルオーダーのものや作家物、加賀友禅などは100,000円以上と査定されるケースもあります

訪問着の詳しい買取相場は、次のとおりです。

汚れが目立つものやポリエステル素材の訪問着1,000円〜5,000円
一般的な訪問着10,000円〜30,000円
フルオーダーや作家物の訪問着30,000円〜100,000円以上

訪問着はカジュアルからフォーマルの場まで幅広く利用でき、需要の高い着物で買取価格は高い傾向があります。

シミや傷などがあれば価値が下がるため、買取に出す前に確認しましょう。

振袖

振袖の買取相場は、10,000円~40,000円程度で、ブランドや作家物だと100,000円を超える場合もあります

また振袖は身丈や袖丈が長いほど相場が高くなる傾向があり、サイズが査定額に大きく影響します。

成人式で着用して、大切に保管している方もいるでしょう。

汚れがついていたりカビが生えていたりすると、買取相場は落ちてしまうため、保管状況に注意が必要です。

留袖

留袖の買取相場は、次のとおりです。

一般的な留袖12,000円~20,000円
黒留袖40,000円
色留袖30,000円〜70,000円

留袖は紋の数で格式が決まり、色留袖は1つ紋だと準礼装、5つ紋の黒留袖は結婚式の仲人や親族の女性が着るフォーマル用の着物です。

基本的に格式が高いほど査定額が上がる傾向があり、紋が多いほど買取価格も高くなります。

小紋

カジュアルな着物の小紋の買取相場は、2,000円~5,000円程度です。小紋の詳しい買取相場は、次の表を参考にしてください。

汚れがあるものやポリエステルの小紋100円~2,000円
一般的な小紋2,000円~5,000円
作家物や江戸小紋5,000円~50,000円以上

ほかのフォーマルな着物と比べると買取相場は低めですが、ブランドや作家物、江戸小紋は買取額が数万円になるケースもあります

高額買取の小紋の場合、価値を証明する証紙や落款が必要なため注意しましょう。

付け下げ

付け下げの買取相場は、次のとおりです。

一般的な付け下げ2,000円〜6,000円
伝統工芸品、作家物の付け下げ10,000円~80,000円以上

付け下げはカジュアルな場で着られる着物で、訪問着と比べると格式は低くなります。

小紋と同様に証紙や落款がある付け下げの場合、査定時に見せないと買取価格が下がる可能性があるため注意が必要です。

色無地

色無地の買取相場は、次の表を参考にしてください。

一般的な色無地3,000円~5,000円
一般的な色無地(3紋あり)8,000円
正絹加賀友禅の色無地10,000円

色無地は帯を変えれば、カジュアルからフォーマルな場まで着用できる着物です。

シンプルで汎用性が高く、ほかのカジュアルな着物より若干相場が高い傾向があります。

柄がない色無地は汚れやシミが目立つ着物のため、保管には十分注意しましょう。

紬の買取相場は1,000円~600,000円以上と幅広く、のちほど解説する日本三大紬であれば次のような相場で買い取られています。

大島紬30,000円~100,000円以上
結城紬5,000円~100,000円以上
牛首紬30,000円~50,000円

一方で機械により大量に生産された紬の相場は、低めの価格で買い取られる傾向があります

有名産地の紬の場合は証紙が必要なため、大切に保管して査定時に見せるようにしましょう。

羽織

羽織の買取相場は200円~500円程度です。羽織は着物を漏れや汚れから守る役割で、傷みや汚れが出やすいため、買取の需要が少ない傾向があります。

ただし戦前の羽織であれば、次のような相場で買い取られるケースもあります。

戦前の羽織(ロング丈、手刺繍)10,000円以上
戦前の和装コート(羽織紐付きアンティーク)5,000円

羽織のみを売るのではなく、着物とセットで査定に出すほうがよいでしょう。

浴衣

一般的な浴衣の相場は、500円~2,000円程度と控えめです。浴衣の詳しい買取相場は、次の表を参考にしてください。

ミシン仕立ての浴衣(若干汚れあり)300円~1,000円
一般的な浴衣500円~2,000円
綿絽3,000円~3,500円

希少性の高いものや人気メーカーの浴衣であれば、10,000円程度で買い取られるケースもあります

浴衣は季節品で4月~7月に売ると、買取価格が上がる場合があるため、需要が上がる時期に売却しましょう。

喪服

喪服の買取相場は、300円~2,000円程度です。

生地や縫製などの品質が高く、フォーマルな場で着用されるにもかかわらず買取相場が低いのは、それぞれの家の家紋があるためです。

また家紋のほかにも着用する機会は多くはなく、需要が少ないのも買取相場が低い理由でしょう。

ただし生地次第では2,000円を超える価値がつくケースもありますが、高額での買取は期待できません。

喪服のみでの買取額は期待できないため、ほかの着物と一緒に査定に出してみましょう。

長襦袢

着物の下に着る長襦袢の買取相場は、1,000円~5,000円程度です。基本的に正絹の長襦袢のみ買取の対象で、ほかの素材だと売れないケースもあります。

長襦袢は肌着として、汗や皮脂から着物を守る役割がある一方、他人が利用したものを着るのに抵抗を感じる方も多く、買取相場は低い傾向があります

長襦袢はサイズのあう着物と一緒に売ると、買取額がアップするケースもあるため、着物とセットで売却しましょう。

麻着物

上布とも呼ばれる麻着物の買取相場は、次のとおりです。

一般的な麻着物50,000円~100,000円
宮古上布、越後上布50,000円~200,000円

汚れが少なければ、一般的な麻着物でも高額な買取額が期待できます。

また伝統工芸品の宮古上布や越後上布の製造方法は、重要無形文化財に認定されており、買取相場はさらに高額です。

ほかの高額買取が期待できる着物と同様に、証紙や落款が必要なため、なければ査定額は低くなります。

木綿着物

利便性の高い木綿着物の買取相場は、300円~20,000円程度です。

自宅でも洗えるカジュアルな木綿着物から伝統工芸品のものまで、さまざまな種類があります

古い木綿着物は価値がつきづらく買取不可のものもありますが、伝統工芸品だと高値で売れる可能性があります。

とくに日本三大絣と呼ばれる伊予絣、備後絣、久留米絣は、50,000円を超える価値がつくときもあるでしょう。

思わぬ価格で売れる可能性があるため、木綿着物が家にある方は一度査定に出すのをおすすめします。

ウール・ポリエステル着物

ウールやポリエステル着物は、1,000円〜1,700円程度が買取相場です。

ほかの着物の素材よりウール、ポリエステルのほうが安いため、比例して買取相場も低くなります

ブランド品だと買取額が上がるケースはありますが、高額の査定は期待できません。

ウールやポリエステルの着物は査定依頼が多い一方で、価格がつかないことも多い着物です。

ほかの着物と一緒に査定に出すと、数百円買取額がアップする場合があるため、セットで売却しましょう。

反物

反物の買取相場は10,000円~30,000円程度で、人気のある正絹の反物は30,000円~40,000円程度の相場です。

反物は保存状態や柄、生地の素材などで買取額は変わるため、一度査定に出してみないといくらで売れるかはわかりません。

仕立てる前の反物は長期にわたり需要が高く、買取相場も高めに安定している傾向があります。

反物を所有している方は湿度の低い場所で保管して、よい状態を保つようにしましょう。

ブランド着物の買取価格相場

種類買取相場
加賀友禅40,000円〜120,000円
京友禅20,000円〜10,0000円
大島紬30,000円~100,000円以上
結城紬5,000円~100,000円以上
牛首紬30,000円~50,000円
久米島紬25,000円~100,000円
本塩沢〜40,000円
黄八丈40,000円~
芭蕉布10,000円~400,000円
久留米絣5,000円〜10,000円
小千谷縮5,000円〜10,000円

加賀友禅

加賀友禅は着物の種類により、次のように買取相場が異なります。

加賀友禅の訪問着50,000円〜100,000円
加賀友禅の振袖40,000円〜60,000円
加賀友禅の黒留袖50,000円〜60,000円
加賀友禅の色留袖50,000円〜120,000円
加賀友禅の小紋10,000円〜15,000円
加賀友禅の付け下げ40,000円〜80,000円

加賀友禅は作家物の着物が多数あり、すべての工程を一人でおこなうケースが多い傾向があります

古典や自然をモチーフにした柄が特徴で、独自の技法のぼかしや虫食いが魅力のブランド着物です。

京友禅

京友禅も加賀友禅と同様に、着物の種類により次のような買取相場になります。

京友禅の訪問着80,000円程度
京友禅の振袖50,000円〜100,000円
京友禅の黒留袖40,000円〜100,000円
京友禅の色留袖40,000円〜100,000円
京友禅の小紋20,000円〜30,000円
京友禅の付け下げ40,000円〜50,000円程度

京友禅は作家物もあれば、分業制が取られている作品もあり、買取相場の予想が困難な傾向があります

ほかの着物と同様に、フォーマルな着物ほど高額買取を期待できるため、所有している方は一度査定に出すとよいでしょう。

大島紬

大島紬の買取相場は30,000円~100,000円と幅広く、主に次のような種類に分けられます。

新品の大島紬20,000円~40,000円
古い大島紬3,000円~30,000円程度
本場奄美大島の大島紬50,000円~100,000円

ほかにも都喜ヱ門と呼ばれるブランドの大島紬や、白く染めた白大島があり、それぞれ100,000円を超える査定額が出るケースもあります

大島紬は証紙で織元や産地を証明するため、査定時に出すようにしましょう。

結城紬

結城紬は5,000円~100,000円以上が買取相場で、状態や産地により買取額が異なります。

結城紬は日本最古の高級絹織物とされており、本場の結城紬は重要無形文化財に指定されています。

本場の結城紬で状態がよければ、80,000円~100,000円程度の買取価格が期待できる高級着物です。

着物ファンを中心に知名度が高く、一度は着てみたい着物として需要があるため、高額で買取されやすい傾向があります。

牛首紬

大島紬、結城紬と並んで日本三大紬とされる、牛首紬の買取相場は30,000円~50,000円程度です。

紬のようなカジュアルな服装のなかでも、牛首紬は高額で取引されています。

牛首紬の工房は現在2つのみで生産量が少なく、高めの査定が出やすいブランド着物です。

売却する際は、2つの工房で生産されたのを証明するために、証紙や落款が必要となり、ない場合は安い買取額になるケースもあります。

久米島紬

久米島紬の買取相場は、25,000円~100,000円程度です。

沖縄県の久米島で生産されており、糸紡ぎから仕上げまでの工程をすべて一人でおこなう点が特徴です。

また重要無形文化財として認定されており、着心地のよさが高く評価されています。

希少価値があるため状態がよければ、200,000円を超えるケースもありますが、サイズや色などにより買取価格が異なります。

本塩沢

新潟県魚沼市塩沢を中心に生産されている本塩沢は、~40,000円程度が買取相場です。

湯もみをすると生地表面に、シボと呼ばれる凹凸ができる点が特徴のブランド着物です。

またシャリ感と呼ばれる細かい縮緬が着物全体に生まれ、着心地のよさと繊細な模様、落ち着いた雰囲気などが高く評価されています。

戦前は男性用の衣類として広く着用されており、男性の本塩沢は希少性があり、買取価格は高くなる傾向があります。

黄八丈

黄八丈の買取相場は40,000円~で、数十万円以上の高額査定も期待できます

黄八丈は希少価値が高く、新品を買おうとすると150万円以上するものもあるため、着物のなかでも高額買取されやすいブランド着物です。

上質な絹糸を利用して、職人が手間と時間をかけて生産する黄八丈は、経年劣化に強く洗うほど色や肌触りに味わいが出てきます。

長く着続けられる高級着物のため、着物ファンのニーズも高く、中古でも高額買取を期待できます。

芭蕉布

沖縄県大宜味村の喜如嘉を中心に生産されている芭蕉布の買取相場は、10,000円~400,000円程度です。

芭蕉布は500年以上の歴史があるものの、第二次世界大戦の影響で衰退してしまい、伝統が途絶えた過去がありました。

ただし芭蕉布復興に努めた流れにより、1974年に国の重要文化財に指定され、再び注目を集め出しています。

糸芭蕉の繊維の収穫に約3年を要する点をはじめ、生産されるのに膨大な時間と手間がかかるため、希少価値の高い着物です。

久留米絣

久留米絣は、5,000円~10,000円程度が買取相場です。久留米絣のなかでも伝統工芸品に指定されているものであれば、買取相場は高くなります。

日本三大絣の久留米絣は、木綿着物のなかでも価値が高く、50,000円以上で買い取られるケースもあります。

とくに有名作家の松枝玉記氏作の久留米絣は、150,000円以上で買い取られる場合もあり、買取相場の幅が広いブランド着物です。

機械製法で生産された久留米絣は伝統工芸品ではないため、買取相場は低い傾向があります。

小千谷縮

新潟県小千谷市周辺で生産されている小千谷縮の買取相場は、5,000円〜10,000円程度です。

江戸時代中期に越後上布の技術を改良して作られたブランド着物で、国の重要無形文化財やユネスコの無形文化遺産に指定されています。

湯もみにより形成されるシボが大きな特徴で、通気性に優れているため、夏の高級着物として人気があります。

また雪のうえで生地をさらず、雪晒しをするのも小千谷縮ならではの技法で、色の鮮やかさや生地の柔らかさが特徴の着物です。

帯の買取価格相場

種類買取相場
名古屋帯3,000円〜5,000円
袋帯~180,000円
丸帯5,000円〜20,000円
角帯300円~1,000円
半幅帯2,000円程度
兵児帯300円~2,000円

名古屋帯

カジュアルな着物にあわせる名古屋帯の買取相場は、3,000円〜5,000円程度です。

フォーマルな着物にあわせる帯と比べると、買取相場は低めですが、保存状態のよい作家物であれば数万円の査定額が出るケースもあります。

有名ブランドメーカーのものや、人間国宝作の名古屋帯であれば高額買取も期待できるため、一度査定に出すとよいでしょう。

袋帯

袋帯の買取相場は、~180,000円と高額査定を期待できます。

フォーマルやカジュアルな場まで幅広く利用でき、需要が高いため買取価格も高額になります

詳しい買取相場は、次の表を参考にしてください。

有名産地、伝統工芸品の袋帯~350,000円
作家物の袋帯15,000円~60,000円
メーカーの袋帯2,000円~170,000円

保存状態やブランド、産地などにより買取価格が異なります。

帯のなかでは買取相場が高く、買取に出すと思わぬ高値で売れる可能性もあります。

丸帯

丸帯の買取相場は5,000円〜20,000円程度で、帯のなかでは比較的高く売却できる傾向があります

もともとは江戸時代中期から普段着として普及していた丸帯は、戦後に袋帯が生まれてから冠婚葬祭などのフォーマルな場で利用されています。

格式が高いものは着用する機会が少ないため、需要が低く買取相場が高額にはなりません。

ただし作家物や有名メーカーの丸帯であれば、100,000円を超えるケースもあり、高額で売却できる可能性もあります。

角帯

男性用の正式な帯である角帯の買取相場は、300円~1,000円程度で低い傾向があります。

女性用の帯と比べて需要が少ないため、比例して買取価格も高くはなりづらい帯です。

なかには高級な角帯もあり、高額買取の可能性はゼロではありません。査定に出す際には、ほかの着物や帯とセット売却するとよいでしょう。

半幅帯

主に浴衣のときにしめる半幅帯の買取相場は、2,000円程度です。新品の販売価格が安いうえに格も低いため、買取価格も低めに設定されます。

ただし有名メーカーの半幅帯であれば、20,000円程度で買取される場合もありますが、保存状態により相場を下回るケースもあります

伝統工芸品として生産されている半幅帯もあるため、所有している方は相場を理解している業者に査定してもらいましょう。

兵児帯

兵児帯は300円~2,000円程度の買取相場です。兵児帯はもともと男性用の帯ですが、最近では女性にも人気があります。

角帯よりもカジュアルなため、リラックスして浴衣や着物を着用するときに、利用されている帯です。

男性用か女性用か、生地や長さなどにより買取価格が異なり、査定に出すまで買取価格はわかりません。

兵児帯のみでは買取不可の可能性もあるため、ほかの着物や帯とセットでの売却がおすすめです。

買取で高額査定になりやすい着物の特徴

売却する際に高額査定になりやすい着物は、保存状態や素材などに特徴があります。

買取で高く査定してもらいやすい着物の特徴を解説します。

新品・未使用で状態がよい

どの着物も新品、未使用で状態がよいものであれば、高額査定になりやすい傾向があります。

着物も中古品より新品、未使用のほうが市場のニーズが高いため、高額で売れる可能性が高くなります

未使用品の着物についている、仕付け糸があれば新品の証明になり、高額査定を期待できるでしょう。

一方で中古品だとしても使用感がない、シミや汚れ、カビがない着物であれば、高値でうれるケースもあります。

着物もほかの商品と同様に、新品や未使用のもの、続いて中古で状態がよいものが人気で、状態が悪く劣化した着物であれば査定額は低くなります。

素材が絹・麻・綿

高額で買取される着物の素材は、絹や麻、綿が利用されているものが多い傾向があります。

とくに絹糸で織られた着物は人気が高く、美しい光沢と着心地のよさから、伝統工芸品の着物や格式の高い振袖などに利用されています

また麻の着物もニーズが高く、伝統工芸品をはじめ一般的な麻着物でも、高額な買取が期待できるでしょう。

麻と同様、資源に限りがある綿で生産された着物も高く評価されており、高額の査定につながるケースがあります。

一方でポリエステルの着物は、習いごとをしている方に需要がありますが、天然素材のものと比べると買取価格は低くなりやすいでしょう。

サイズが大きい

着物はサイズが大きいもののほうが、高額で買取してもらえる点が特徴です。

着物は着る方の身長、腕の長さにあわせてオーダーメイドで作られます。

中古で買う場合はサイズがあうものか、大きめのものを購入して仕立て直すため、サイズが大きい着物の需要が高くなります

需要が高ければ高額の査定につながる可能性も高くなり、期待していたよりも高く売却できるケースもあるでしょう。

また日本人の平均身長は昔より高いため、標準より大きめのサイズの着物は価値が高く、高額での買取が期待できます。

なかに生地が折り込まれている着物は、小さいサイズでも高く買取してもらえるケースもあります。

有名な作家・産地の着物

有名な作家が制作したものや、有名産地の着物は、高額査定になりやすい傾向があります。

知名度や人気が高いほど欲しい方が多く、高額で買取をしてもすぐに販売できるためです。

なかでも人間国宝に認定されている作家物や、伝統工芸品に指定された産地の着物は、人気の高さに加えて希少性もあり、さらに高額買取が期待できます。

羽田登喜男や北村武資などの人間国宝の作品や、結城紬や久留米絣などの有名産地の着物を所有している方は、専門の業者に査定してもらいましょう。

証紙・落款が付いている

解説したとおり、有名な産地の着物は高額査定が期待できますが、証紙がないとブランド着物の証明ができません。

購入時や引き継いだときについてきた証紙は、売却する際の産地、工房の証明に必要です。

また作家物のブランド着物には落款と呼ばれる印があり、作家を特定できるため、高額査定につながりやすくなります。

ただし落款が擦れて確認できない場合や、落款を付けない作家もおり、着物の価値がわかる査定士に見てもらう必要があります。

証紙や落款が付いている着物は高額査定が期待できるため、大切に保管しておきましょう。

着物を相場より高く買取してもらうコツ

できる限り着物を相場より高く買取してもらうコツとして、クリーニングをしない、着物の専門店で査定するなどの方法があります。

認識を間違えると査定額が低くなるおそれもあるため、チェックしておきましょう。

クリーニングしない

売却を検討している着物にシミや汚れが付いていた場合、クリーニングに出そうとする方もいるでしょう。

着物のクリーニングは、色落ちやひび割れ、金箔模様の剝がれや刺繡が崩れるなど、多くのデメリットがあります

査定額を上げようとクリーニングに出しても、価値が下がるおそれがあるため、基本的にはおすすめしません。

仮に着物を洗いたい場合は、自身で判断せずに着物も扱える業者に相談してみましょう。

ただし着物を傷めずにクリーニングできる業者の場合、通常よりも高額な費用がかかるため注意が必要です。

着物の買取専門店で査定する

着物は質屋やネットオークション、リサイクルショップやフリマアプリなど、さまざまな方法で売却できます。

最もおすすめの売却先は、着物の買取専門店です。

着物は素材や状態、作家物や産地など、さまざまな要因で買取査定額が変動するため、着物の専門知識がある査定士が見る必要があります

着物の買取専門店以外に買取を依頼すると、正しい査定ができずに相場を大きく下回る提示金額になる可能性が高いでしょう。

着物の価値を判断できる査定士に依頼できれば、相場より高く売れるケースもあるため、知識がある買取専門店での査定がおすすめです。

和装小物とセットで売る

着物を査定に出すときは、利用しない羽織やかんざし、帯留めや下駄などの和装小物とセットで売りましょう。

和装小物は着物と比べると需要が少ないため、保存状態がよいブランド品でも、査定額が高くなりづらい傾向があります

着物を買取に出す際に和装小物をセットで査定に出すと、査定額が高くなりやすく、羽織や下駄単体で出すよりお得になるでしょう。

着物を売却するときは、不要な和装小物もまとめて査定に出せば、相場より高く買取してもらえる可能性を上げられます。

着物買取業者のおすすめ5選

着物は買取専門店で査定してもらう方法がおすすめですが、どの業者がよいか迷う方もいるでしょう。

おすすめの着物買取専門業者を5社に厳選したため、ぜひ参考にしてみてください。

バイセル

バイセルは全国に実店舗があり、Webからでも着物の査定を依頼できる買取専門業者です。

累計買取数は業界トップクラスで公式サイトによると、2015~2023年までで3,700万点以上の買取実績があります

バイセルのメリットは、次のとおりです。

  • 着物の知識が豊富な査定士が多数在籍
  • 無料出張査定は日本全国に対応
  • 宅配での無料査定も可能
  • 状態の悪い着物や和装小物も査定対象
  • 少ない枚数でも査定可能

専門知識が豊富な査定士が多数在籍しているため、着物の価値を正しく判断して、依頼者が満足できる買取価格を実現できるでしょう。

離島を除く日本全国どの地域でも無料の出張査定を依頼でき、重たい品物や数が多い場合でも安心です。

着物の査定を検討している方は、業界トップクラスの買取実績と、プロの査定士が在籍しているバイセルへ申し込みましょう。

福ちゃん

全国に事業所を構える福ちゃんは、着物の買取に力を入れており、買取専門業者としておすすめです。

一流の査定士が無料で適正な買取価格を提示し、納得できなければ断れるうえにコストがかからないため、安心して査定を依頼できます

福ちゃんの特徴は、次のとおりです。

  • 累計買取実績800万点
  • 状態がよくない着物も査定可能
  • 無料の出張査定か宅配査定を選択可能
  • 女性が出張査定するレディースプランあり

福ちゃんは公式サイトによると、2014年7月〜2022年8月の累計買取実績が800万点以上と豊富で、蓄積されたノウハウから適正な査定をおこなえます。

女性が出張査定するレディースプランも用意しているため、家に男性が来るのに抵抗を感じる方でも安心でしょう。

着物の売却を考えている方や、出張査定で女性を希望する方は、福ちゃんでの査定が向いています。

ザ・ゴールド

ザ・ゴールドは創業62年の歴史があり、着物の買取に強みを持つ買取専門業者です。

自社運営のリユース着物市場があり、着物の種類や季節などに応じて、最適な売却先を探せるため、提示金額が高値になりやすい点が魅力です。

ザ・ゴールドには、次のような強みもあります。

  • 徹底した社員研修で全員がプロの着物査定士
  • 1点ずつ話を聞きながら丁寧な査定
  • 着物が主要商材
  • 状態が悪い着物でも引き取り可能

ザ・ゴールドは新人に加えて中堅、ベテランも社員研修をおこない、情報共有も盛んなため、全員がプロの査定士として最新の相場での買取をしています。

着物好きのスタッフも多く、思い入れのある着物を査定する際には、話を聞きながら丁寧に価値を見極めています。

大切にしてきた着物の売却を考えている方は、着物に思い入れがあるザ・ゴールドに査定を依頼してみましょう。

着物10

着物10は宅配買取に特化している買取専門業者で、出張での査定を希望しない方に向いています。

宅配キットや送料をはじめ査定も無料で、提示価格に納得がいかなければ返品も可能なため安心して依頼できます

着物10には、次のような特徴があります。

  • まとめて査定可能
  • 非対面のため安心
  • 状態が悪い着物や和装小物でも査定可能
  • 無料での引き取り可能

着物や帯、和装小物などを箱に積めて送るのみのため、出張査定で都合をあわせる手間がなく、自宅からまとめて査定を依頼できます。

しつこい営業や押し買いなどが心配な方や、出張買取に抵抗を感じる方でも、宅配買取なら安心でしょう。

できる限り手間をかけずに、着物や帯などを査定に出したい方は、宅配買取に特化している着物10を利用しましょう。

うるう

うるうは買取実績20年で、査定力に強みがある買取専門業者です。

店頭に行かなくても、出張か郵送での買取を依頼でき、手数料無料で査定を実施しています

うるうの特徴は、次のとおりです。

  • 査定士の顔を公式サイトで公表
  • 遺品整理や片付けにも対応
  • 法人買取も可能
  • コストカットによる高額査定が可能

うるうは査定士の顔を公式サイトで公表しており、安心して査定を依頼できると考える方もいるでしょう。

遺品整理や片付け、引越しにも対応しているため、着物以外にも売りたいものがある方は、うるうへの買取依頼がおすすめです。

着物の買取相場に関するよくある質問

着物の買取相場に関してよくある質問をまとめました。

査定で気になる点や、買取業者の選び方を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

着物買取でがっかりする理由とは?

着物買取でがっかりするのは、買取価格への期待が高すぎる点が原因でしょう。

高級な着物でも買取価格は10~20%程度が相場で、100万円で購入したとしても10~20万円が提示価格です。

また着物の状態が悪いとさらに査定額が減額され、業者が適正な査定をしても安すぎると感じるため、がっかりする方もいます。

価格がつかない着物もある?

着物を査定に出しても価格が付かないケースも考えられます。

シミや汚れ、色褪せや臭いがあるなど、状態が著しく悪いと判断されれば価格はつかず、引き取り不可の業者もあります

またウール素材のものや喪服、サイズが小さすぎると需要が少ないため、価格がつきづらいでしょう。

価格がつかなくても処分したい場合は、引き取り可能な業者に査定を依頼するのをおすすめします。

着物買取業者の選び方は?

着物買取業者は、主に次の点を意識して選びましょう。

  • 買取実績
  • 査定士の質
  • 買取方法や手数料の有無
  • 相談窓口の有無
  • 口コミや評判

買取実績が豊富であれば、比例して査定士の質もよくなるため、適正な査定をおこなえます。

また自身が希望する買取方法ができるか、トラブル時の相談窓口があるかなどをチェックすると安心して業者選びをできるでしょう。

まとめ

着物の種類別の買取相場や高額査定になりやすい着物の特徴、より高く買取してもらうコツを解説しました。

着物を売る際は買取相場を知り、クリーニングしない、買取専門業者で査定するなどのコツを実践すれば、高額査定につながりやすくなります

また和装小物や価格がつかなそうな着物とセットで売ると、相場より高く買取してもらいやすくなるためおすすめです。

着物の買取相場を知り、できる限り高く売却したい方は、本記事で紹介したおすすめ着物買取業者を参考に、査定依頼を出してみましょう。

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